往年の名作と、全国ツアー初主演となる意外なキャストのコラボが話題となっています。
ミュージカル・プレイ「激情」—ホセとカルメン—
脚本/柴田 侑宏
演出・振付/謝 珠栄
ファナティック・ショー「Apasionado(アパショナード)!!III」
作・演出/藤井 大介
2016年3月19日(土)~ 4月17日(日) 全国ツアー
月組公演「激情」はどんな舞台?
(出典:Twitter)
「激情」は、1999年初演。当時宙組トップスターの姿月あさとさんと、娘役花總まりさんの伝説コンビが演じました。
オペラ「カルメン」に宝塚アレンジをほどこし、愛する恋人に翻弄されながら離れられず罪を犯しながら愛しぬくホセを主人公に置き換え、柴田侑宏先生の名作として知られています。ふたりが出会ってすぐの情熱的なベッドシーンなど刺激的な場面が続く、オトナ向けの舞台です。
当時の宝塚歌劇としては珍しく、ともすればカルメンに手玉にとられる情けないホセという男性像を「滅び」という大きなふたりの愛の終着点を中心に据えたことで、見ていて辛くなるほどの一途でたくましい男役へと変身させました。2010年には星組にて再演されています。
月組男役スター珠城りょうさんのこれまでの軌跡
(出典:Twitter)
珠城さんは、2008年に94期生として入団。わずか研2にして当時の二番手スターである霧矢大夢さんの新人公演に抜擢されました。恵まれたスタイルとダンスの実力で、大きな役を担うようになります。
トップスター龍真咲さん率いる月組では、「PUCK」や「TAKARAZUKA 花詩集100!!」に代表されるキラキラとした公演が多く、凪七瑠海さんや美弥るりかさんなどスタイリッシュなフェアリータイプのジェンヌさんが数多く上級生で活躍している中で、むしろ反対の男くさいタイプの男役として存在感を増していきました。
2013年初のバウホール主演公演「月雲の皇子」では、愛と友情、地位すべてを奪われて反乱を起こす中世の悲劇の皇子で絶賛を浴びました。大好評のこの公演は、のちに多くの要望を受け異例の再演を行っています。
また、2015年バウホール主演公演「Bandito」では、イタリアのシチリア島で伝説的義賊として名高い男の青春時代を、武骨ながら誠実な主人公としてさわやかに演じ切りました。
2015年の大劇場公演「舞音」にて研8にして二番手スターに就任。これは2015年末時点で最下級生の二番手男役となります。そして、初の全国ツアー主演公演が、この「激情」となります。