宝塚歌劇を語る時に欠かせない超大作として、定番となったウィーンミュージカル「エリザベート」。
数年ごとに各組で上演を重ねてきた作品ですが、実は宙組では2016年版で二度目の上演となります。
初演の雪組に続いて評価の高い、1998年宙組版の、重要なポイント3つと2016年版との違いを検証していきます。
宝塚歌劇宙組公演
ミュージカル
「エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)-」
2016年7月22日(金)~ 8月22日(月) 宝塚大劇場
その1.実は宝塚ならではの批判もあった?宙組「エリザベート」
(出典:Twitter)
96年に雪組にて日本初演となった「エリザベート」は、その後宝塚、それに東宝で再演が繰り返されるようになりいまだにチケット入手がきわめて難しいいわば「モンスター」級のミュージカルとして有名になっていきますが、98年宙組上演時はまだエリザベートたちハプスブルグ王朝を中心にすえた19世紀後半のオーストリアの歴史は一般的に日本人にはなじみが薄いものでした。
宝塚歌劇としては人気であっても、その歴史や背景は熱心なファンは自らが調べてやっとわかるものでした。
ですから、人気作ではあってもなかなか観ていないひととの熱狂の温度差が埋まるのに時間がかかりました。
現在では考えられませんが、またトップスターが「死」そのものという不吉な役を演じることに批判が起こったりもしたそうです。
その2.あの宙組歌ウマスターも苦労した?音楽中心の舞台のさきがけ「エリザベート」
(出典:Twitter)
「エリザベート」に関わったジェンヌたちが口をそろえて語るのは、その「曲目」の多さと難しさです。
歴代の中でも歌唱力と存在感で群を抜くといわれた98年宙組版での姿月あさとさんと花總まりさんコンビでしたが、その苦労を折々に口にされています。
また、姿月さんはこの「エリザベート」がきっかけで宝塚だけにとらわれない専門的な音楽性を求めるため退団を決意されたのだとか。
それほど影響力の大きい舞台だったといえます。
2002年からは2幕でトートとシシィが歌う曲、「わたしが踊る時」が追加。
そのため98年宙組公演では、この曲はありません。
その3.宙組含む宝塚歌劇が育てたミュージカル「エリザベート」
(出典:Twitter)
「エリザベート」と、1970年代に全国的なブームが起こった「ベルばら」との違い。
それは、「ベルばら」が偉大な原作がすでにありいわばその枠の中で作られていることに対して、「エリザベート」はほとんど誰も知らない状態から、ほぼ手探りで演出家、スターとそしてファンが協力して現在の宝塚版エリザベートが作り上げられていったことにあるのかもしれません。
2016年宙組公演より先もさまざまなスターさんがこの演目に挑戦することになるのでしょうから、また2016年版でも脚本の手直しがあるかもしれません。
少しずつ変わる演出の違いなどを知るためにこれまでの舞台の映像を鑑賞してみるのもまた楽しいかもしれませんね。
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(出典:Twitter)
宝塚歌劇で再演を繰り返す名作たちは、実はいつも同じものではなく、細部では少しずつ進化をとげています。チケットキャンプ(チケキャン)では、「エリザベート」をはじめ、宝塚歌劇宙組公演チケットを取り扱い中です。昔から宝塚を愛するひとも、はじめて「エリザベート」を知るというひとも、ぜひ舞台の感動を体感してみてくださいね。
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