宝塚歌劇100周年を象徴するタカラジェンヌとして2015年に退団した元星組トップスター柚希礼音さん。彼女の初の主演ミュージカルがゲームとのコラボ「バイオハザード」であると発表されて、ファンから驚きの声が挙がったのは記憶に新しいところです。現在わかっている情報を中心に、この舞台「バイオハザード~ヴォイス・オブ・ガイア~」について改めて紹介していきます。
男役?ファンも驚いた役柄 柚希礼音主演「バイオハザード」
「バイオハザード」といえば特殊なウィルスに侵されたゾンビと人間の戦闘が中心のスリリングで、激しいアクションサスペンスが特徴。まず最初にこの舞台が発表された当時、軍装コスチュームに身を包んだ柚希さんの画像が先行して登場したこともあってファンの間では「もしかして柚希さんは男役での主演!?」という反応が多くみられました。ただその後詳細は明らかにされていませんが、柚希さんの役「リサ」という名前は海外で一般的に女性名とされていることから、ハリウッド映画版「バイオハザード」におけるミラ・ジョヴォヴィッチのように女性の役であろうと考えられています。
実は正統ミュージカル?柚希礼音「バイオハザード」
柚希さん以外のキャストに目を向けてみると、意外にもアクションとしてのキャリアを積んで出演されるのは渡辺大輔さんくらいとなっていて、他の方は「モーツァルト!」「ダンス・オブ・ヴァンパイア」の吉野圭吾さんや現在劇団四季にて「アラジン」主演公演を継続している海宝直人さんなど、これまで有名ミュージカルや舞台で活躍されてきた俳優たちが名を連ねています。このことからも「~ヴォイス・オブ・ガイア~」の内容は「バイオハザード」というジャンルの目玉ともいえるアクションよりも人物たちの心情、芝居、歌に重きを置いたものになるのではないかと思われます。いわゆる一般的な2.5次元ミュージカルとはその点で一線を画しているようです。
さまざまな形で展開していく「バイオハザード」の歴史に柚希礼音が刻まれる!
「バイオハザード」はゲームからスタートし、爆発的な人気を経てハリウッドでも映画化、実はこの「~ヴォイス・オブ・ガイア~」以前にも国内で舞台化されていたほどの人気作品。その理由は、「ゾンビと人間との壮絶な戦い」という極限の世界を描く中で人間同士の愛情や対立、生きるということは?という人間としての本質を問うテーマが根底に流れているため。
その世界観の中では登場人物はさまざまに誕生させることもでき、アレンジが可能なことも受け入れられやすい理由です。かつて演出家小池修一郎先生から「アクションスターになるといい」というアドバイスを受けた柚希さん、退団後出演したのが「プリンスオブブロードウェイ」という、いわばミュージカルの王道中の王道な作品であったことに対しての好対照な主演舞台といえるでしょう。柚希さんの持つダンスをはじめとした高い身体能力が、どのように「バイオハザード」で生かされるのか、期待は高まるばかりです。
バイオハザードで柚希礼音主演舞台が意味すること
柚希礼音 初主演 バイオハザード https://t.co/o5Bh3Dq5V4 pic.twitter.com/58CpMq7JRC
— きーこ (@takarazuka_kiko) June 25, 2016
柚希さんが宝塚歌劇で培ってきたキャリアと、女優とのバランス。通常のミュージカルとは違い「~ヴォイス・オブ・ガイア~」は、彼女の宝塚歌劇の男役としての力と、退団後の女優としての努力が生かされる最適な舞台といえるでしょう。それはすなわち宝塚歌劇の力が外部ミュージカルでどこまで浸透することができるか、という大きなテーマともリンクします。彼女の退団後の成長ぶりがわかる「バイオハザード~ヴォイス・オブ・ガイア~」今から楽しみですね。柚希礼音さんのバイオハザード。チケット情報はチケットキャンプ(チケキャン)で。