(出典:安蘭けい公式サイトより)
元星組トップスターにして、現在は舞台を中心に活躍している安蘭けいさん。
彼女の現役時代を生で観たことがないという最近の宝塚ファン世代のひとにも、なんとなくその名前が知られている理由のひとつが最近、宝塚で再演された「王家に捧ぐ歌」の初演アイーダ役だったことがあります。安蘭さんのキャリアを語る際に欠かせない役となったアイーダの、その魅力を改めて紹介します。
安蘭けい宝塚在団時「王家に捧ぐ歌」でのアイーダの衝撃
先日観に行った宝塚の「王家に捧ぐ歌」、12年前のパンフとCDが発掘された!壇れいと安蘭けいのダブルヒロインだよ!トップがアイーダ役やらなかった伝説の舞台だよ!
http://t.co/iOPYBB6PSF— まっちゃん@茉莉 (@macchan48) July 17, 2015
2015年宙組大劇場公演にて、そして2016年には博多座にて再演されたミュージカル「王家に捧ぐ歌」は、実は初演は2003年星組。当時トップスターだった湖月わたるさんと相手役壇れいさんのお披露目公演でした。
その中でもとりわけ重要な役と歌を担うエチオピアの王女アイーダを演じた安蘭さんは当時二番手男役。
トップコンビお披露目公演であったにも関わらず、男役スターが、アイーダといういわばトップスターとトップ娘役ではなく、最終的にトップスターと二番手男役が恋に落ちるという展開は、ファンの間で少なからず衝撃として受け止められた公演内容でした。
宙組にて再演が決まった際にファンが最も期待して心配したのが、この「二番手スター(真風涼帆さん)がトップスターさん(朝夏まなとさん)の恋の相手役となるかもしれない展開」だったことからも、当時の「王家~」がいかに斬新なキャスティングだったかがわかります。
安蘭けいアイーダ 退団後の活躍
こんな変則的なキャスティングが当時可能だったのはやはり、安蘭さんが当時の宝塚において歌唱の実力が突出していると内外ともに知られていたため。また国内ミュージカルで他に「アイーダ」で有名な女優といえば、現在は同じように劇団四季を退団後、様々な舞台で活躍している濱田めぐみさんも在団時ディズニーミュージカル「アイーダ」初演キャストをディズニーから認められて上演した経緯があり、その後安蘭さんと「アリス・イン・ワンダーランド」などで共演したりWキャストで競っているのはなにか共通点があるようで面白い現象です。
退団後にも安蘭さんによって再演されたミュージカル「アイーダ」
「王家に捧ぐ歌」の好評を受けて安蘭さんの退団後に、梅田芸術劇場で外部用に手直しされ上演されたのが2009年。
もちろん宝塚ではないので、安蘭さん以外は通常と変わらない男女混合ミュージカルキャストでした。
(ラダメスは伊礼彼方さん、アムネリスはANZAさん)
タイトルも、主演がアイーダであるという明確な位置づけのために「アイーダ」とされたことにより、名実ともにこの舞台が安蘭けいというひとりの女優のために作り直されたという証明にもなりました。
トップスターは退団後、主演ミュージカルに出演するという暗黙の了解が存在しますが安蘭さん=アイーダという図式がこの時点で成立したことになります。
宙組「王家に捧ぐ歌」前夜祭で久しぶりに初演キャストがそろった際もその美声を待ちかねたファンが大勢いたことからも、やはり安蘭さんのアイーダははまり役だったと再認識するとともに、若いファン世代へのアピールにもなったのではないでしょうか。
安蘭けいと役「アイーダ」が残したもの
安蘭けいさんという元トップスターが残した軌跡をアイーダを中心に紹介してきました。
これまでも、そしてこの先も宝塚歌劇にはトップスターが生まれそして彼女たちを語る時にどうしても外せない役や場面が、生まれることでしょう。
安蘭さんのアイーダのようなはまり役とスターが結び付けられて語られる、そんな名舞台をこれからも期待したいですね。
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