タカラジェンヌには、必ず宝塚歌劇からの卒業の瞬間が訪れます。100年前から続く、避けては通れない瞬間です。
そして、宝塚から巣立つジェンヌさんは、最後に緑の袴姿に着替えて、自分の言葉で感謝の気持ちを述べられます。宝塚ならではのこの風習、何度観ても泣けてしまいます…。
今回は、宝塚の伝統の1つ、「退団挨拶」について詳しくご紹介します。
宝塚の伝統「退団挨拶」とは?
(出典 : サンケイスポーツ)
宝塚に馴染みが薄い方は、「退団挨拶とはなんぞや?」と思われるかもしれません。まず、退団挨拶について簡単に説明します。
宝塚というシステム上、いつかは卒業の時がやってきます。(卒業のタイミングは、ジェンヌさんお一人お一人が決めます)
通常、大劇場公演で卒業するのですが、宝塚大劇場・東京宝塚劇場のそれぞれの千秋楽で行われるのが、退団挨拶です。
千秋楽には、幕が下りたあと各組組長が登場して、公演で退団する生徒の紹介・メッセージの朗読を行います。その間に、退団する生徒は緑の袴に着替えます。
そして、学年順に一人ひとり最後の大階段を降り、花を受け取って自分の言葉で挨拶をするのです。これが「退団挨拶」と言われます。まさに、タカラジェンヌにとって最後の晴れ舞台。観客の笑いを誘う生徒もいれば、涙しながら感謝を述べる生徒も。ジェンヌさん一人ひとりのタカラジェンヌ人生が込められた一瞬なのです。見ている観客は、もう涙涙です。
ちなみに、トップスター・トップ娘役・二番手スターの退団公演の場合は、退団挨拶の前にサヨナラショーが実施されます。
また、まれに、小劇場公演等で卒業するジェンヌさんもいますが、その場合も、千秋楽にご挨拶が行われます。
動画で宝塚の退団挨拶を見てみる
麻路さきさん、白城あやかさん、柚希礼音さん、夢咲ねねさんの退団挨拶をご紹介。トップスター・トップ娘役の退団挨拶は、ご本人も、客席もやはり万感たる思いに満ちています。