専科の轟悠さんを主演に迎え、宝塚歌劇宙組が上演するジャン・コクトー原作の「双頭の鷲」。
宝塚らしからぬ題材で演目発表から注目を集めていましたが、この度キャスト名が発表され、主要なキャストに驚きの声が上がっています。
というのも、キャストの半数以上が「パパラッチ」としての出演の中、98期の演技派・穂稀せりさんがトニー役に抜擢されたのです。新人公演でも、”専科枠”として渋い役を公演している穂稀せりさん。今後の宙組のお芝居を支える生徒であることは間違いありません。
今回は「双頭の鷲」の各キャストの詳細と、大抜擢の穂稀せりさんについて掘り下げます。
双頭の鷲の轟悠様が本当に『轟悠様』という感じですごい……う、美しい pic.twitter.com/RUMpI63Tvh
— 赤穂あすな(bot) (@asnatch) September 6, 2016
「双頭の鷲」主要キャストをチェック
もともと「双頭の鷲」という作品自体が、主要なキャラクターが少ない濃厚な作品。だからこそ、組の半数で演じるに当たって配役はどうなるのか?という点に注目が集まっていました。フタを開けると、出演者21名中、役名があるのは7名。残りは全て”パパラッチ”という結果になりました。役名のあるメンバーと、その役どころを確認しておきましょう。
キャスト | 役名 | 役どころ |
---|---|---|
轟悠 | スタニスラス | 王妃暗殺を企てる革命家。亡き国王に似ている |
実咲凜音 | 王妃 | 結婚式の日に夫たる国王を暗殺され孤独な日々をおくる王妃 |
美風舞良 | エディット・ド・ベルク | 王妃の読書係(ではあるが、実は皇太后一派フォエーン伯爵のスパイ) |
フェーン伯爵 | 愛月ひかる | 皇太后を利用し権力掌握に暗躍し、王妃暗殺をスタニスラスに仕向ける警視総監 |
フェリックス・ド・ヴァルレンスタイン公爵 | 桜木みなと | 王妃を慕う従順な公爵 |
ストーリーテラー | 和希そら | (宝塚オリジナル) |
トニー | 穂稀せり | 口の利けない王妃の従順な召使 |
やはり、この配役発表に驚いたファンは少なくありませんでした。
双頭の鷲の配役が発表されてる事に今気がついたけど、ストーリーテラーに量産型パパラッチ、これは一体….(;;Φ Φ)
役がないことは想像ついてたけど、こ、これは..。しかもフィナーレも(おそらく)無いんだよね。— ささめ (@sasame00) 2016年10月21日
双頭の鷲の配役ヤバくない?いや、笑えないけど何人パパラッチ怨念
— Hifumi Busters (@hihumimoduka) 2016年10月20日
双頭の鷲の配役見た。若いころ美輪様の舞台を観たきりだけど「こんな大所帯で演る話だったっけ…?」て思ったらまさかのほぼ全員パパラッチとは。トニーは褐色の肌の無口キャラだった。
— 吉野芙美子 (@yoshinofumiko) 2016年10月20日
「双頭の鷲」トニー役に抜擢!穂稀せりに注目
Happy Birthday穂稀せりさん
ほんわかした雰囲気にいつも癒されてます(*´∇`*)
素敵な誕生日になりますように…✨ pic.twitter.com/O8NbW4Sq8Z— チシャ@11/27 宙組バウ(仮) (@ouji82) December 12, 2015
今回のキャスト発表、「パパラッチ」に目が行く中でやはり見逃せないのは穂稀せりさん。トニーは言葉を話せない難役ですが、だからこそ今回の発表は頷けるものがあります。というのも、穂稀せりさんは若手の中でも”専科枠”と言われるほど、歌やお芝居の実力が充分なのです。
穂稀せりさんのこれまでの活躍
穂稀せりさんは、2012年に初舞台を踏んだ98期生。小柄ながら、温かみのあるお芝居と深い歌声で、舞台上では目立つ存在。趣味の「タップダンス」を活かし、朝夏まなとさんお披露目の「TOP HAT」ではタップダンスでも重要な位置を担いました。その実力の高さから、新人公演では芝居巧者・専科が演じる役を担当。中でも、「王家に捧ぐ歌」のアモナスロ役、「エリザベート」のマックス役は新人公演とは思えない仕上がりでしたよね。
【宙エリザ新公】
パパ役の穂稀せりさん!!
この方も歌うますぎて、さすがコーラスの宙組って思った…
パパみたいになりたい での全身からにじみ出る包容力もまたすごく良くて、まどかちゃんと素敵な柔らかなほっこりする空気感を醸し出してた。— P\( ¨̮ )/♡ (@LD_pppp_GD) 2016年9月29日
エリザ 新公
パパ役の穂稀せり君、いいお声♡
裁判官の声も穂稀くん
お歌上手だし、素敵なおじさま候補として育てて欲しい— ばなばな (@GA3PYE5vmCqdWuv) 2016年9月29日
「エリザベート」は、本公演でもソロの歌や台詞があるなど、確実に宙組の実力派メンバーとして存在感を増してきています。
ファンも、今回の抜擢には大きなエールを送っています。どのようなトニーを見せてくれるのか、楽しみでなりません。
多くの組子がパパラッチ役の中、役名のある穂稀せりくんは抜擢なのか???
— らせん状の輪 (@rasenjoe) 2016年10月20日
トニー…本読みしてる頃かなぁ…うぅ…役があるゥゥゥウウウ!!!穂稀せり君に役が有ります!!!
— まめちよ (@mamechiyo12) 2016年10月20日
「双頭の鷲」はキャスト一人ひとりに注目して見よう
「双頭の鷲」は、宝塚の限界に挑むような濃厚な作品です。しかし、暗殺するつもりの王妃と、瞬く間に恋に落ちるという悲恋は、ある意味宝塚らしい愛の形かもしれません。卒業を間近に控えた実咲凜音さん渾身の”王妃”と、若き革命家を演じる轟悠さんの大人の恋愛劇、2016年の観劇納めにはぴったりかもしれません。
そしてもちろん、作品の大多数を占める「パパラッチ」の熱演も見逃せません。人数が多い分、それぞれ設定を作り込んで細かく魅せてくれるはず。宙組子のこだわりが感じられる舞台となることでしょう。
役が少ないからこそ主要キャストの熱演にも期待が高まる「双頭の鷲」。美風舞良さん・愛月ひかるさんの”悪役”ぶりにも注目ですし、「エリザベート」新人公演ルキーニ役で、ストーリーテラー的役どころを見事に演じた和希そらさんの達者さも見逃せません。王妃に忠誠を誓う桜木みなとさんも”同期”ならではの距離感が楽しみ。
そして、今回一番注目したいのはやはり穂稀せりさんの熱演。宝塚「歌」劇団において、言葉を発せない役は珍しく、歌も声も封じられるからこそ繊細なお芝居が求められる難役でもあります。きっと、これまでの経験や、本人のセンスを活かして素敵な役に仕上げてくれることでしょう。
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宙組「双頭の鷲」は宝塚の枠を超える大人の悲恋
双頭の鷲さんもお久しぶり。 pic.twitter.com/djcVERW5jw
— よっしー@逆裁6クリア (@gameXyoshi) July 31, 2016
宝塚の限界に挑戦するような「双頭の鷲」。主要キャストの熱演はもちろん、今回は難役に挑む穂稀せりさんにぜひ注目してください。「実咲凜音さんにとっては、プレサヨナラ公演にもなる双頭の鷲」。宙組のパワーで素晴らしい作品に仕上がることでしょう。チケットキャンプ(チケキャン)では、「王妃の館/VIVA! FESTA!」「双頭の鷲」など、宝塚歌劇宙組公演チケットを取り扱い中です。ぜひ、チケットを探してみてくださいね。