宝塚の代名詞の一つでもある「エリザベート」。初演から20年目の節目となる2016年、宝塚歌劇宙組が「エリザベート」9度目の上演に挑んでいます。
再演ごとに演出が変わることもあり、20周年目という節目とあって「新たなエリザベート」になるのではと目されていた宙組エリザ。しかし、初日の幕が開くと、そこに広がっていたのは、まるで原点に戻ったような、シンプルで削ぎ落とされたエリザベートでした。洗練されたエリザベートは、だからこそ楽曲の魅力と、繊細なお芝居が引き立つ好演となっています。
今回は、宙組「エリザベート」の魅力をキャストの面・組パワーの面から紹介します。
スタイリッシュで洗練された”黄泉の帝王” 朝夏まなとのトート像
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ただただウットリですわ(*´ω`*)vV pic.twitter.com/F414ibHRky— みゆ (@kuriyasana) July 29, 2016
トップスターでありながら、黄泉の帝王という難しい役に挑む朝夏まなとさん。スタイルの良さが際立つ衣装、歴代のだれとも違う暗いストレートヘア…というビジュアルでも注目を集めました。しかし、演出としては従来と変わらず、丁寧にトート像を作り上げた印象。歌い方も変わったのか、歌唱力にも磨きがかかり、難しいメロディーに乗せてトート閣下の感情が胸に迫る演技でした。
何より、まあ様トートの見どころは「包容力」。いついかなるときもシシィを見つめ、最終的に死に誘う際には余裕すら感じる趣。にも関わらず、シシィに拒絶されたところの悲しい表情など、どこか「人間らしさ」を感じる黄泉の帝王が魅力的。黒天使たちのピシっと揃ったダンスと相まって、スタイリッシュなトートを生み出していました
伸びやかな歌声は圧巻!実咲凜音のエリザベート
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— みんと (@eieieimom) July 30, 2016
タイトルロール・エリザベートを演じるということで、プレッシャーも大きかったと語る実咲凜音。しかし、歌唱力はもちろん演技の面でも繊細なシシィが魅力的でした。何でもできるゆえに個性が薄いと評されることもありますが、丁寧に一人の女性を演じているため、シシィという人物を深く表現できていました。これも、歌唱力だけでなく、芝居に定評のある彼女なればこそでしょう。
少女時代の無邪気な瞳、フランツに恋する表情、周りに裏切られる絶望感、孤独…波乱万丈のエリザベートの人生が、一貫性あるものとして浮かび上がるのです。
何より、「私だけに」の歌唱は圧巻!歴代になをのこす歌声に間違いありません。
フランツ、ルキーニ、ルドルフ…宙組子の熱演が光る
フランツ、イケメンイケメンゆーからなんぼのもんじゃい←と思ったら激しくイケメンだった(完敗
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— ふうちゃんの飼い主 (@fuchan_318) July 29, 2016
フランツ役の真風涼帆さんも爽やかな皇帝を熱演。国を背負い、歳を重ねるごとの深みや、妻と母の板挟みとなる丁寧な演技が素敵。このフランツに扉を開けてと言われたら、「私がシシィなら開けるのに!」という人も多かったのでは。
出世役・ルキーニの愛月ひかるさんも、世の中を斜めに見ているような進行役を担いました。特徴的な声が良い方向に働き、独特の存在感!カフェでのエプロン姿も素敵でしたし、マダム・ヴォルフの伶美うららさんとの並びは怪しく美しすぎでした。ラストシーンの狂気の目つきも日々凄みを増し、この役が大きなターニングポイントとなったことは間違いありません。2幕冒頭のアドリブも、毎日楽しませてくれています。
また、桜木みなとさん・蒼羽りくさん・澄輝さやとさんの役替りルドルフも注目。革命に闘志を燃やす”若さ”を感じる桜木ルドルフ、寂しさや不安定な心情を繊細に表現する蒼羽ルドルフ、皇太子としての高貴さと、それゆえの頑なさを感じる澄輝ルドルフ。同じ役でも三者三様のアプローチが見られます。
「コーラスの宙組」が聴かせる圧倒的なエリザベート
宙組エリザベート先行瞬殺だったなぁ…エリザってどうしたら観に行けるのかしら( ̄◇ ̄;) pic.twitter.com/Bb7frOYHQp
— syuku (@syuku11) July 24, 2016
エリザベートの魅力の一つが、「楽曲」の素晴らしさ。宙組はもともとコーラスに力がある組ですが、久しぶりに全員で挑む海外ミュージカルということもあって、その底力が遺憾なく発揮されています。
特に「ミルク」など群衆のパワーが求められるシーンの歌唱は圧巻!ただ上手いだけでなく、一人ひとりの気持ちがわかるというのは素晴らしいこと。組子の団結力が生み出した表現力豊かな楽曲の数々は、ぜひ生で聞いていただきたいですね。
公演を重ねるごとに熱量が増しているエリザベート、人気演目ということでチケット入手は厳しいですが、当日券などでは手に入りますので、ぜひ洗練されたエリザベートを見に劇場に!
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宙組が描く、新しく・懐かしい「エリザベート」は必見
宙組が一丸となって生み出した、「新しく」そして「原点回帰」のエリザベート。その圧巻のコーラスと日々変わる繊細な演技は、ぜひ劇場で目にしたいもの。チケットキャンプ(チケキャン)では、「エリザベート」をはじめ、宝塚歌劇宙組公演チケットを取り扱い中です。ぜひ、チケットを探してみてくださいね。
宝塚歌劇倶楽部編集部 イチ押し公演!
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