お芝居の「哀しみのコルトバ」は、19世紀のスペインを舞台にしマタドールの悲恋を描いた柴田侑宏先生の名作。
今回はこの作品のトップコンビのみならず、周囲の人物それぞれの深い「哀しみ」など、二番手以下の役どころにもスポットを当ててご紹介します。
公演タイトル
宝塚雪組公演全国ツアー ミュージカル・ロマン「哀しみのコルドバ」
作・演出
作:柴田 侑宏
演出:中村 暁
公演タイトル
バイレ・ロマンティコ「La Esmeralda(ラ エスメラルダ)」
作・演出
齋藤 吉正
公演期間
2015年11月21日(土)~ 12月13日(日)
実は初演とは違う演出?「哀しみのコルドバ」
(出典:Twitter)
宝塚歌劇101周年を迎えた節目の年に全国ツアーに出るちぎみゆ率いる雪組の「哀しみのコルトバ」。実は1985年の初演当時、二番手男役がほぼ同等の扱いをされていたことから、役の比重が再演時とは違うものとなっています。
具体的にはヒロインエバのパトロンとなっている実業家リカルド・ロメロが、三角関係ともいえるまでに重要な役に変化しました。
今回の雪組公演でも、二番手男役となる望海風斗さんが演じることから、それは変わらないとみてよいでしょう。
主演ふたりだけではない「哀しみのコルドバ」
(出典:Twitter)
世間から結果的にはみ出し、将来を台無しにしてしまう関係に陥るエリオとエバとは正反対の実業家がロメロ。
ロメロはいわば、成功者、ただふたりの障害となるのではなく世間一般を代表する難しい位置にあります。さらには激しい感情を内に秘めているハードボイルドさは、演じる望海さんのもはや十八番ですからこの点では心配はないでしょう。
さらにエリオと同じように破滅の道を歩むビセント、そしてエリオに失望して離れていく甥、フェリーペをいったい誰が演じることになるのかも注目です。