11月から西日本を中心にまわる宝塚歌劇雪組全国ツアー公演「哀しみのコルドバ」。
宝塚の中でも悲劇を描いた名作として今もファンの多いお芝居です。
これまでの大劇場公演をみてもわかるように「悲劇」と「徹底したコメディエンヌ」をたくみに演じ分ける早霧せいなさんならではの見事な配役といえますが、なぜこの作品が宝塚における名作と呼ばれるようになったのか、主人公エリオという人物に焦点をあてて紹介していきます。
宝塚雪組全国ツアー公演
ミュージカル・ロマン
「哀しみのコルドバ」
作/柴田 侑宏 演出/中村 暁
バイレ・ロマンティコ
「La Esmeralda(ラ エスメラルダ)」
作・演出/齋藤 吉正
2015年11/21(土)~ 12/13(日)
マタドールは宝塚の華!「哀しみのコルドバ」
(出典:twitter)
主人公エリオ・サルバドールはスペインの闘牛士(マタドール)。
マタドールという人物像は威勢の良さと色気が混在した立ち姿と独特の衣装もあわさって広く宝塚歌劇の題材として使われてきており、ショーなどでも多用されます。
その一方、国内の外部の演劇などではマタドールを題材としたものをみることはほとんどありません。「マタドール」は宝塚歌劇が育ててきた独自の文化財産といえるのかもしれません。
「哀しみのコルドバ」主人公エリオに皆が惹かれる理由とは?
(出典:twitter)
マタドールとはつまり、生と死の境目をいつも綱渡りで生きている男たちです。
エリオもそのひとり。毎回自分の命をかけて戦いに挑んでは勝利し、賞賛を得ています。
けれどそんなマタドールの世界にも上下関係があり、師匠がいて後輩ができて…紹介によってできた婚約者もいます。普通ならなんの問題もない境遇に思えますが、エリオだけはそんな穏やかな満ち足りてしまう生活には飽き足らなかったタイプとしたら…?
彼は結局それまで積み上げてきたなにもかもを自らの意志で捨ててしまいます。それはエバへの許されざる愛情も確かにありますが、彼自身が「普通」の結婚や生活に満たされることができない人間だったからとも考えることができるのです。
「哀しみのコルドバ」がこの先も上演される理由
(出典:twitter)
いつもどこかで死を感じそして許されない恋を望む。エリオ自身の心に一点闇が隠されている証しともとれます。
しかしそんな彼が魅力的に映る主人公だからこそ、「哀しみのコルドバ」は後々まで語られるほどの名作になりえました。
ただ正しくてカッコいいだけではないエリオの心の闇の部分をちぎさんがどれだけ演じきれるか。そして観客である私たちがどれだけ感情移入できるか。
全国ツアー公演が今から待ちきれませんね。
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自分の地元で雪組を観られる幸せ「哀しみのコルドバ」
(出典:twitter)
過去の名作を地方で上演し、あっと驚く作品を本拠地である大劇場で。チケットキャンプ(チケキャン)では宝塚歌劇雪組全国ツアー公演を取り扱っています。雪組の持つ熱気を肌で感じに劇場まで足を運んでみてくださいね。
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