2016年の宝塚大劇場公演を締めくくることになる、花組公演『金色の砂漠』宝塚舞踊詩『雪華抄』。お芝居の『金色の砂漠』の配役も発表されてその概要が少しずつ明らかになってきました。
トップ娘役花乃まりあさんがこの公演をもって退団することが発表されており、今の花組トップコンビの最後がどんな物語で終わるのか、今からさまざま憶測がファンの間では流れています。
ストーリー紹介からみえる展開と概要をあらためて紹介していきます。
(出典:宝塚歌劇公式ホームページより)
花組公演『金色の砂漠』 演出家が目指した究極の濃厚な愛
(出典:WANI BOOKOUTより)
『金色の砂漠』は、これまで2013年月組公演『月雲の皇子』、2014年宙組公演『翼ある人々』、そして2015年雪組公演『星逢一夜』と、ファンの心に突き刺さる印象的な作品をデビュー以来作り続けている演出家上田久美子先生の完全新作となります。
上田先生の作品の特徴は、愛とそれを貫くことのあまりにも大きな障害を描き観ている観客にまで心の痛さが伝わる世界観。
明日海りおさんと花乃さんのコンビとしては、ここ最近は『ME & MY GIRL』、『源氏物語』、そして台湾公演での『ベルサイユのばら』と、名作の再演が多く続いていたこともあり新作がこのふたりを語る上での当たり役となるかどうかにひそかな注目が集まっています。
花組公演『金色の砂漠』 宝塚歌劇の限界を目指すストーリー?
(出典:宝塚メイクは怖くないよより)
そもそもの発端であるはずの明日海さん演じるとある王国の奴隷の主人公ギィには出自がわからない、という物語の枷がしかけられています。
完全な上田先生オリジナルであることに加えて設定からして、原作を読み込んだり情報を検索したりといった再演作品ならできるストーリーの糸口を知るきっかけがそもそもないことになります。
幕が開くまでは公式のストーリー概要しか情報はないことになりますが、ギイが”王女を強引に自分のものにした”という過激で濃密すぎる愛憎がこの物語の軸になっていること、花乃さんの王女タルハーミネがギイを激しく虐げるという宝塚歌劇における男女関係ではほぼ初といってもよい逆転現象が示されていることから、ファンからは心配の声も一部で挙がっているのも事実です。
これまで主人公ふたりの間に確かな愛情がありながら、単純なハッピーエンドとは一筋縄にいかない上田作品ののスパイスとしてさらに、新たに「憎しみ」が加わってどう感動の展開に動くのか。そこにこの作品が名作となるかどうかがかかっているといってもよいでしょう。
花組公演『金色の砂漠』 三角関係はあるのか
(出典:嬉々こもごもより)
男女の愛憎という歌劇としては難しい世界観の中に、今回ポスターに入った二番手男役芹香斗亜さんの役柄となる明日海ギイと同じ身分の奴隷ジャーがどんな風に王女とギイの間にからんでくるのかも見逃せません。
これまでの上田先生の作品では、主演ふたり+二番手の男女三人の愛とつながりが大きな物語の支柱となり悲劇へとなだれこむことが定番となっているからです。
『金色の砂漠』ストーリーからはギイの王女への愛憎が、報復となりいつか王女と王国自体へ大きな渦となっていく、というあらすじとなっていますから芹香さんのジャーは愛情面での絡みではなくこの王国への報復の面で深く関わるのかもしれません。
発表になったキャストではジャー以外に重要な役はみつけることは出来ず、求婚者や賊が登場することがわかっただけでした。
花組公演『金色の砂漠』 花組がどう取り組むか
花組公演『金色の砂漠』、現在まで発表になっている情報から予測できる展開を紹介してきました。どんな結末が待っているのか、そして次の明日海さんの相手役となるトップ娘役にふさわしい役が『金色の砂漠』でわかるのか。さらには宝塚歌劇としては異例の展開をみせる異色作となるのか、今からその動向に注目です。
宝塚歌劇倶楽部編集部 イチ押し公演!
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