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【宙組次期トップ娘役】宝塚歌劇団は誰に白羽の矢を立てるのか?

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間もなく宙組大劇場公演スタート!

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現在の宝塚歌劇団宙組トップコンビを務めているのは、朝夏まなとさんと実咲凛音さん。2015年春からのコンビですが、大劇場公演ではこれまでに3作品を上演してきました。

もともと芸達者のお2人であることに加え、かつてそれぞれが在籍していた花組でも何度かコンビを組んだ経験もあって息ぴったりの演技が大人気です。

しかし、トップ娘役となって4年が過ぎていた実咲凛音さんは、次回公演『王家の館/VIVA!FESTA』での退団を遂に発表します。前作の『エリザベート』での圧巻の演技も評判でしたし、「まぁみりコンビ」としての人気がとても高かったので、残念がる声が多く聞こえました。

実咲凛音さん関連記事はコチラ

驚きの次期トップ娘役の発表

朝夏まなとさんと息の合った演技を披露し、容姿端麗・美しく安定した歌声・しなやかなダンスでファンを魅了する実咲凛音さん。

大きな存在感のある実咲凛音さんの後任を務めるのは一体誰になるのだろうと宝塚ファンが固唾を吞んで見守っていましたが、宝塚歌劇団の出した答えは意外なものでした。

実咲 凜音の退団後、固定的なトップ娘役は当面の間設けず、公演ごとに柔軟な配役を行って参ります。
作品ごとに配役を行うことで、様々な娘役がそれぞれの個性を発揮し、バリエーション豊かで魅力的な公演をお客様にお届けして参りますので、今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。
(出典:宝塚歌劇公式HPより)

朝夏まなとさんの固定の相手役は不在のままにするという意味でもあるこの決定。

ファンそれぞれにいろいろな娘役さんの名前を巡らせていたことと思いますが、不在という結論を思い浮かべていた人がどれだけいたでしょうか。

過去にもあった【トップ娘役不在】時代

宝塚歌劇団では、実は以前にも『トップ娘役不在』という時代はありました。古くは70年代、80年代にまで遡りますが、近年にあった例を少しご紹介します。

彩輝直さん

月組トップ就任時の相手役だった映美くららさんが退団したあとは、彩輝さんご自身も次の「エリザベート」で退団予定だったこともあり、正式な相手役を迎えずに公演を終えて退団されました。

宝塚歌劇団側としては、次期トップとして内定していた瀬奈じゅんさんにエリザベート役を任せたかったという意向があったために、トップ娘役という位置を特に設ける必要がなかったのかもしれません。

瀬奈じゅんさん

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彩乃かなみさんと同時に月組トップ就任を迎え、約3年後に彩乃さんが退団した後は固定の相手役を設けずに約1年半お1人で月組のトップを務められました。

お2人が非常に素晴らしいコンビネーションだったことと、男役として強いカリスマ性を放っていた瀬奈さんといろいろなカップリングを見せてほしいという劇団の期待があってのことだったのでしょうか。

音月桂さん

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『ロミオとジュリエット』で雪組トップお披露目となった音月さんですが、その公演だけは相手役不在のまま。

ジュリエット役を二人の娘役さんが役替わりで務めましたが、そのうちのおひとり、舞羽美海さんが次回公演からは正式な相手役となりました。

次期トップ娘役と見られている娘役さんが当時お2人いたので、宝塚歌劇団は『ロミオとジュリエット』という大作で音月さんとの相性の良さを見てみたのかもしれませんね。

トップ娘役不在の理由はいろいろ

上述した3名のトップさんでも、相手役が不在だった時期や理由はどうやら様々のようです。

男役トップが相手役を指名するという場合もあるようですから、息の合った相手役さんが退団したあと、他の娘役さんでは考えられないという男役トップさんの意向を歌劇団が汲むこともあるでしょう。

今回の宙組の場合はどんな理由でトップ娘役を不在としたのか、今後の配役や人事に答えがあるのではないでしょうか。

現在の宙組の娘役事情

現在、宙組で主要な配役について活躍している娘役さんを見ていきましょう。

現在のトップ娘役の実咲凛音さんが退団されたあとは、『公演ごとに柔軟な配役を行っていく』という宝塚歌劇団からの発表なので、どんな娘役さんが朝夏さんの相手役となるかは定かではありません。

ヒントとしては、これまでの公演の配役や、先月まで公演していた宙組の全国ツアー『バレンシアの熱い花/HOT EYES!!』にあるでしょう。

この全国ツアーと同じ時期に、専科の轟悠さん主演のバウホール作品『双頭の鷲』にて実咲凛音さんが相手役を務めていたため、全国ツアーは実咲凛音さん不在で公演しました。

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実咲凛音さん不在で迎える今後の宙組を、この全国ツアーにて一足先に体験したような公演になりました。

朝夏さんの相手を務めたのは、実咲凛音さんと同期の伶美うららさん。そしてまだ研3という若さである星風まどかさんのお2人がちょうど同格の扱いだったようです。

圧巻の美しさを誇る伶美うららさん

【初舞台】 2009年 宙組『薔薇に降る雨/Amour それは…』

【新人公演初ヒロイン】 2011年(研3) 宙組『クラシコ・イタリアーノ-最高の男の仕立て方-』

※その後3回の新人公演ヒロインを務める

【バウホール初ヒロイン】 2012年(研3) 宙組『ロバート・キャパ 魂の記録』

※その後2回のバウホール公演のヒロインを務める


初舞台からずっと宙組で育ってきた純粋宙組生の伶美さん。新人公演のヒロインを4度、バウヒロインを3度も務めてきた確かな実力のある娘役さんです。

伶美うららさんと言えば、やはり特筆すべきは誰もが認めるゴージャスな美しさではないでしょうか。

宝塚歌劇団には、可憐で少女性の強い娘役さんが多くいらっしゃいますが、伶美さんの大人っぽい流麗な美しさは他の娘役さんとは一線を画しています。

池田泉州銀行の広告塔を務めるイメージガールは、将来有望な娘役スター・又は現役娘役トップが代々務めていますが、伶美さんも2012年から池田泉州銀行のイメージガールを務めていらっしゃいます。

組配属前からの抜擢が続く星風まどかさん

【初舞台】 2014年月組『宝塚をどり/明日への指針-センチュリー号の航海日誌-/TAKARAZUKA花詩集100!!』

【新人公演初ヒロイン】 2015年(研2) 宙組『王家に捧ぐ歌』

※その後1回の新人公演ヒロインを務める

【バウホール初ヒロイン】 2015年(研2)宙組『相続人の肖像』

※その後1回の小劇場公演のヒロインを務める


宝塚歌劇団に入団して初舞台を踏んだ後は、いくつかのグループに分かれて各組に出向き、『組回り』と呼ばれる研修期間に入ることがあります。星風さんの期では組回りが実施されましたが、一般的に組回りというのはあくまで『研修期間』であって、お手伝いをする立場です。

しかし、星風さんは組回りの際に、作品での重要な役を与えられました。しかも、当時のトップスターであった凰稀かなめさんの幼少期時代というかなり大きな役。この時のショー作品でも、同じように星風さんがピックアップされる場面がありました。

「組回りなのに役がついた子がいる」と、宝塚ファンの中では当時話題になったようです。

他にも、入団2年目ながら新人公演で『王家に捧ぐ歌』のヒロイン、アイーダという難役を務めたことなども含め、正式に宙組に配属される以前から劇団側が目をかけてきた娘役さんと言えます。

同格扱いの2人、どちらかが次期トップ娘役に?

経験も実績も美貌も充分の伶美うららさん。

入団当初から抜擢が続くフレッシュな星風まどかさん。

両者とも朝夏さんを相手に役を演じ、寄り添っても遜色ないほどの実力の持ち主ですが、この2人の大きな違いは、学年差にあります。

現在娘役トップの実咲凛音さんと伶美うららさんは同期になります。退団していくトップ娘役と、次期トップ娘役が同期という例はあまり多くはありません。つい先日退団されていった元星組トップ娘役の妃海風さんも同期です。

娘役さんはどうしても男役さんに比べて寿命が短いので、もし伶美さんがトップになったとしても在任期間はそれほど長くはならないでしょう。

一方の星風さんも、新進気鋭ではあるものの場数が多いとは言えず、経験不足は否めません。

個性が全く違う実力派の2人を、作品のカラーごとに臨機応変に使い分けてみようと考えた宝塚歌劇団の判断は納得です。

組替えで次期トップ娘役を迎えるケースも

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かつて瀬奈じゅんさんの相手役がそうだったように、2人の主要娘役さんを競わせ、どちらかが次期トップ娘役に決まると見せかけて、最終的にどちらもトップにはならなかった前例もあります。

現在の宙組の娘役さんを見る限り、伶美さんと星風さん以外の候補者はあまり見当たりません。そうなると、朝夏さんも瀬奈さんパターンで退団を迎えるか、もしくは他組から適任の相手役さんをいずれ見つけてくることになります。

現在空位となっている朝夏さんの横に立てる可能性を持つ人は伶美さん・星風さん以外にもたくさんいるということですね。

トップ娘役不在には賛否両論

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今後は、作品ごとに相手役を変えることで、朝夏まなとさんが新たな魅力を披露してくれるのではという期待の声も当然あります。

しかし一方では、トップコンビならではの空気に憧れ、陶酔できることが宝塚歌劇の醍醐味だとするファンも大勢います。毎作品同じコンビが主役を務めることは宝塚歌劇の大きな特長でもあり、固定ファンを獲得できるメリットのひとつです。

現に、朝夏さんと実咲さんならではの強い信頼関係や相性の良さによって作品の質が高まり、感動的なショー場面もたくさん生まれてきました。

今後の宙組では、そのメリットを半減させてしまうことに落胆の声を漏らしている人が少なからずいることも事実ではないでしょうか。

このまま次期トップ娘役不在のまま朝夏さんが退団の時を迎えるのか。

競っている2人の娘役さんのどちらかが選ばれるのか。

他組から選ばれてくるのか。

その人事も含めて、今年も宝塚歌劇団から目が離せません。まずは、間もなく公演が始まる『王家の館/VIVA!FESTA』を楽しみましょう。

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