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【宝塚花組】ファンが「金色の砂漠」公演を心待ちにする理由

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雪華抄 / 金色の砂漠感想まとめ

公演を終えた宝塚歌劇花組大劇場公演の「雪華抄 / 金色の砂漠」

【宝塚花組】トップ娘役・花乃まりあ「雪華抄 / 金色の砂漠」で退団発表

演目発表時から大きな話題を集めていた「金色の砂漠」。ポスタービジュアルの美しさもまるで往年の名作映画のようで、ファンの期待は高かった作品です。

今回は、なぜ「金色の砂漠」に注目が集まっているのか、その秘密に迫ります。

「金色の砂漠」は期待の演出家・上田久美子先生の新作

演目発表時からファンが期待している一番の理由、それは期待の若手演出家・上田久美子先生の新作という点が大きいです。上田久美子先生は、多くのファンの心を捉える美しい世界観を作り出す天才。

デビュー作にして異例の再演も果たした「月雲の皇子」、優しくも切ない三角関係と芸術家の業を描いた「翼ある人びと」、大劇場デビュー作・劇場で涙の洪水を引き起こした「星逢一夜」と、これまでの作品はすべて高い評価を受けており、今一番新作が期待されている演出家です。「星逢一夜」は、2017年に雪組にて早くも再演が決まっていることからも、その作品の完成度と人気が伺えますよね。

上田久美子先生の作品の特徴は、その世界観の美しさと、物語の根底に流れる”切なさ”。ハッピーエンドではないからこそ、物語の余韻が深く心に響くのです。そんな上田先生が花組を初演出。

トップスターが”奴隷役”!?「金色の砂漠」のストーリー

古代の日本、ヨーロッパ、江戸時代と様々な舞台を描いてきた上田久美子先生ですが、今回舞台に選んだのは架空の砂漠の王国。その国の王女を花乃まりあさん、その王女の奴隷を明日海りおさんが演じます。未だかつて、トップスターが奴隷役を演じた作品があったでしょうか?

美しく傲慢な王女に心惹かれるようになる奴隷と、王女の立場として奴隷を愛することを許せない王女。矜り高い奴隷は、王女を恋の前に屈服させたいと激しい思いをつのらせ、やがて報復の嵐を生む…という愛と憎しみの物語。決してハッピーエンドではありませんが、だからこそ深く深く胸を打たれることでしょう。作品自体も”トラジェディ・アラベスク”と銘打たれており、この時点でハンカチの必要性も感じますね。

また、上田久美子先生作品で印象的なのは「翼ある人びと」のフィナーレ。物語の世界観を引き継いだフィナーレは、そこまでが本編のようでしたよね。今回の「金色の砂漠」は、和物ショーのあとにあるということで、お芝居としては珍しくフィナーレ・パレードまでつき、上田先生の世界観を堪能できます。砂漠の国、アラビアンな雰囲気のフィナーレも楽しみですね。

「金色の砂漠」はトップ娘役・花乃まりあの卒業公演

また、「金色の砂漠」はトップ娘役・花乃まりあさんの卒業公演でもありました。トップ娘役としての人気は長くはありませんが、最後に素晴らしい作品で宝塚生活に終止符を打ちます。娘役らしい愛らしさ・華やかさがありながらも、芯の強い女性を演じる姿が魅力的な花乃まりあさん。サヨナラ公演にして「美しく傲慢な王女」と言うのは、彼女の真骨頂となる、最後にして最大の当たり役となりました

娘役・花乃まりあの集大成となる「金色の砂漠」。美しく悲しい物語は、今後も長く語り継がれる名作の誕生となるでしょう。

サヨナラショーで振り返る、花組娘役トップスター・花乃まりあの軌跡

金色の砂漠を観たファンの感想まとめ

金色の砂漠を観たファンの感想を追っていきましょう。

金路の砂漠、DVD発売も

2017年2月4日はブルーレイ/DVDも発売され、何度も観ている人、なかには毎日観ているというファンの声も。

公演はすでに終了してしまいましたが、映像で何度も観られるのは嬉しい限り。
金色の砂漠の世界に浸りましょう。

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