【宙組大劇場公演を解説】
(出典:photoACより)
2016年年末、2017年夏から秋にかけての宙組大劇場公演の概要が宝塚歌劇団公式サイトにて発表されました。中でももっとも大きな公演となる8月からの大劇場公演をピックアップしていちはやくこちらの公演の内容とみどころをわかりやすく紹介していきます。
【宙組2017年公演予定から読み取れること】
宙組トップ娘役・実咲 凜音 退団記者会見https://t.co/3FJhVzyNm8
2017年3月21日(火)~3月22日(水)
<宝塚ホテル>
実咲凜音ミュージック・サロン(タイトル/未定、演出/藤井大介) pic.twitter.com/XgLUNqZgPX— m a a . (@m89tyd) August 25, 2016
2016年年末に歌劇団よりもたらされたもっとも大きな衝撃といえば、宙組トップ娘役はしばらくの間置かないという発表でしょう。これは現在のトップ娘役実咲璃音さんの退団にともなってその位置が空白になることで起こることです。
通常なら最近の花組の仙名彩世さんのパターンからもわかるように次の公演に間に合うように次期娘役を発表するものなのですが、それがないものだったのです。
ここではその娘役についての発表と同時に行われた宙組の大劇場秋公演についてと、トップ相手役が不在になることよってどんな影響があるのかを掘り下げていきたいと思います。
【芝居『神々の土地』あらすじは】
(出典:photoACより)
まず8月からの予定となっている宙組公演は芝居とショーの2本立て。中でもお芝居は2月から行われる公演『王妃の館』とはうってかわってシリアスな歴史物語となっています。
この宙組公演の芝居の部分、ミュージカル・プレイ『神々の土地』~ロマノフたちの黄昏~を中心にみどころから紹介していきましょう。
『神々の土地』のストーリーとは?
お芝居『神々の土地』は、1900年代初頭のロシア帝国を舞台に、ロマノフ王朝を操っていたとされている人物ラスプーチン暗殺を計画したとされる貴族たちをモデルに、ひとつの時代の終焉、その時代の人々を描きだすとしています。
こちらの演出は上田久美子先生。宙組、朝夏まなとさんとは2014年『翼ある人々~ブラームスとクララ・シューマン~』でタッグを組んでいて好評を博しており、壮大な歴史ロマンであることが感じとれます。
また上田先生自身もヒット作品を生み出す力ある演出家であるだけに期待が高まるラインナップとなりました。
【上田久美子先生の作品はどんなものかを解説】
宝塚歌劇団 若手演出家ホープの上田久美子先生 お勤め経験が有ったとは。興味深いインタビュー前編です。https://t.co/UFd8aP6EtC pic.twitter.com/8clH2BUCc0
— hatsu0215 (@hatsu215) April 15, 2016
その演出家上田先生の作品にある傾向といえば、2015年雪組公演『星逢一夜』、そして2016年花組公演『金色の砂漠』などを観てもわかるように一筋縄ではいかない数々の人物たちと時代の息吹に巻き込まれつつ苦悩する主人公たちの恋愛模様を多く描くこと。
自分たちではどうしようもない世界と周囲の思惑に振り回される人間たちの葛藤が観るひとの心を揺さぶります。観ているこちらまでも辛くなるような、感情のぶつかりあいは昨今の宝塚作品の中でも印象深いものです。
恋愛ではなく王家と国への貢献が物語の主題?
上田先生のこれまでの傾向、そしてこの作品ではおそらく主人公ドミトリーを演じる朝夏まなとさんの相手役はいないことになっているのも相まって、少なくともストーリーとして幸せな恋愛が描かれる可能性はきわめて少ないと考えざるをえないでしょう。
あらすじからもドミトリーは皇帝から薦められる穏健な結婚を選ぶか、もっと過激な道を選ぶかをせまられるとしています。このことからもかつての恋よりも国を憂える気持ちと皇帝一家のための行動が中心となる可能性が高いようです。
トップ娘役がいないことでこれまでよりも多くの娘役が大きな役をもらうのか、もしくは周囲の男役の活躍ががぜん増えるのかにも注目です。
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【宙組『神々の土地』の続報を待とう】
(出典:photoACより)
まだ発表があったばかりで『神々の土地』自体の情報も少ないことがあって、ほぼ予想となってしまいましたが新しい体制となった宙組がどんな思いがけない化学反応を起こすかも楽しみなところです。
宙組には成長が楽しみな下級生男役、そして歌唱力のレベルが高い娘役が多くいますのでまた宙組から新しい生徒の魅力がわかるチャンスともいえます。まだ先ではありますが、この舞台も期待して待ちたいですね。人気の宝塚歌劇のチケット情報はチケットキャンプ(チケキャン)で。