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美弥るりか単独主演『瑠璃色の刻』初顔合わせもあるキャスト陣を考察!

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美弥ファン待望の単独主演作品『瑠璃色の刻』

現在、東京宝塚劇場にて新トップスター珠城りょうさんのお披露目公演『グランドホテル』/『カルーセル輪舞曲』が公演中の月組ですが、この公演終了後は博多座公演チームと、ドラマシティ公演チームに分かれます。

今年で研15となる美弥るりかさんですが、『瑠璃色の刻』では長年スター路線を歩んできた道のりで念願の別箱公演での単独主演をつとめます。
独特な人事を行うことでファンを驚かせる月組に2012年から組替えとなった美弥さんは、作品の重要なキャストとして重用されますが単独主演の機会には恵まれずにきました。

これまで、準主役やメインキャスト、W主演など、主要メンバーとして作品を支えることは多かったものの、現在専科の凪七瑠海さんとシンメトリーで扱われることが多かったこともあり、美弥さん単独主演作には至りませんでした。

早い生徒さんはまだ新人公演も終わらないうちにバウホールで単独主演を務めることもありますので、研15となる美弥さんご自身も、美弥さんファンも、待ちに待った待望の単独初主演作品となります。

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期待高まる『瑠璃色の刻』のあらすじを確認

満を持して主演作に挑むことになった美弥るりかさんですが、気になる作品の内容をチェックしていきましょう。

まずは、そのタイトルからして美弥さんのために作られた作品であることが分かります。今作の演出家となる原田諒先生が、美弥るりかさんの名前に合わせた作品名をつけてくれたことに原田先生からの愛情を感じますよね。

つまり、美弥さんにしかできない、美弥さんの魅力を最大限に引き出してもらえる作品になる予感。

ヨーロッパ史に今も多くの謎を残すサン・ジェルマン伯爵。ある者は彼を不老不死の超人といい、またある者は稀代の魔術師だという。時空を超えて生きる錬金術師であり、比類なき予言者、そして正体不明の山師──。
ふとした事から謎多きその伯爵になりすました男は、瞬く間に時代の寵児となり、いつしか宮廷での立場は大きなものになっていく。しかし、やがて押し寄せる革命の渦に巻き込まれ…。18世紀フランスを舞台に、「サン・ジェルマン伯爵」として虚飾に生きた一人の男の数奇な生き様をドラマティックに描くミュージカル。(出典:宝塚歌劇公式HPより)

原田先生が担当してきた過去の作品を見てみると、その時代に翻弄されながらも自分らしい生き方を貫く実在の人物を美しく描く先生です。

『瑠璃色の刻』で美弥るりかさんがそのなりすましを演じる「サン・ジェルマン伯爵」も実在の人物です。18世紀に生きた謎の多い人物で、スペイン王女と貴族との間に産まれた私生児と言われています。

数か国語の言語を操り、芸術にも化学にも深い知識があり、博識で饒舌な彼の話を聞くと誰でもその虜になってしまい、素晴らしい宝石をいくつも身に付け気品のある立ち居振る舞いをする彼に女性たちは夢中になったとか。

サン・ジェルマン伯爵にまつわる興味深いエピソードは非常に多く、1784年に死亡が確認されているにもかかわらず、1793年のマリーアントワネット処刑の年や、1814年のナポレオン失脚時にもその姿が確認されているとする記録まで残っているようです。

不老不死の魔術師だと語り継がれているサン・ジェルマン伯爵の「なりすまし」として18世紀のフランスで翻弄されていく役を演じる美弥るりかさん。

見事な宝石を身に付けて人々を魅了した美しく怪しい貴族という役どころは、既に美弥さんの真骨頂の役であることが分かりますね。

『瑠璃色の刻』各キャストとの絡みにも期待

『瑠璃色の刻』が念願の美弥さんの単独初主演作であることにまず大きな期待が寄せられていますが、そのキャスト陣にも注目が集まります。

ヒロインには実力派娘役・海乃 美月

今作のヒロイン役には、海乃美月さんを迎えます。

海乃さんは97期(研7)で、同じ月組で3学年上の早乙女わかばさんと役替わりを務めることが多い実力派の娘役さんです。研3で出演した「ベルサイユのばら-オスカルとアンドレ編-」では、幼少時代のアンドレ役と、新人公演ではロザリー役に抜擢されていることからもその実力の高さがうかがえます。

これまで別箱公演でもヒロイン経験があり、新人公演のヒロインも3度経験があり、安心のヒロイン役と言えます。

今回の役名は『アデマール』。ポスターのビジュアルを見た感じですと、貴族というより市民寄りでしょうか?革命の渦に巻き込まれていくサン・ジェルマン伯爵の生き様を描いた作品のようなので、美弥さんの相手役というよりは、革命軍側なのかもしれません。

海乃さんの確かな演技力なら、悪政に苦しみ、革命へと立ち向かう市民の心情をしっかりと表現しきってくれそうです。

組替え後、初共演となる月城かなと

今作でファンの大きな関心が寄せられている、月城かなとさんとの共演。

月城さんは、今年2月に雪組から月組へと組替えになりました。元雪組の朝海ひかるさんに憧れて一度だけの挑戦という条件で宝塚を受験し、見事合格、念願の雪組に配属され、美しいビジュアルと安定した実力で注目されてきた研9となる若手です。

大好きな雪組での活躍をあとに、今回月組への異動にご本人も雪組ファンも不安な気持ちを抱いていることと思いますが、この組替えが大きな跳躍となるかどうか、2番手扱いとなる今作への期待が高まります。

ポスターを見ると、月城さんも海乃さん同様、貴族ではなく市民側の役のように見えます。月城さんのイメージはお綺麗なお顔立ちからも、どちらかと言えば上品でノーブルな個性。革命に燃える熱き市民をどう演じてくれるのか、妖しい貴族を演じる美弥さんとどのようなコントラストを見せるのか、その初共演に注目です。

注目株の若手・蓮つかさ

美弥さん、海乃さん、月城さん以外の配役は未発表ですが、キャストは発表済みです。

その中に気になる若手・蓮つかささんがいます。97期生である蓮さんは今年研7。新人公演の長の期になります。

これまでの蓮さんの新人公演での配役を見ると、早くから主要な役を演じていながら、実は主演は未経験。現在東京宝塚劇場で上演中の『グランドホテル』でも主演の座は逃しています。

スター路線に乗れるかどうか、それは新人公演主演経験がかなり左右されます。元雪組トップスターの朝海ひかるさんは新人公演主演の経験なくトップになりましたが、朝海さん以外にはこの例はありません。

蓮さんが今後スター路線に乗れるかどうか、今年の夏に控えている大劇場次回作『ALL FOR ONE~ダルタニアンと太陽王~』での新人公演の配役が大きな鍵となります。

その新人公演主演の座を射止められるのか、『瑠璃色の刻』の配役にもきっとそのヒントがありますし、『瑠璃色の刻』での活躍が蓮さんの今後を占うこととなるでしょう。

正2番手・美弥さんがどんな活躍を見せてくれるのか

これまで、美弥さんの組内での立ち位置はなんとも曖昧なものでした。非常に重要な配役につきながらも、正式な番手はつかず、かといってスター路線を外れるでもない美弥さんに、ご本人もファンももやもやとした気持ちを抱いてきたのではないでしょうか。

月組前トップの龍真咲さんが退団されて、次期トップには美弥さんより5期も下になる珠城りょうさんが就任、一体美弥さんはどうなってしまうのかとファンのもやもやはハラハラに変わりましたが、今回の『瑠璃色の刻』での単独主演や、スターカレンダーでの扱い、2番手羽根などから、ついに正式な2番手に昇格したようです。

これまで一緒にもやもやしたりハラハラしてきたファンへの恩返しとなる『瑠璃色の刻』。美弥さんの妖しくて美しい役作りにも期待ですし、初共演となる月城かなたさんとの相性も注目です。

作品のストーリーを楽しみながら、その裏側にある生徒さんたちのストーリーもぜひ楽しんでみましょう。

『瑠璃色の刻』公演日時と会場情報

  • シアター・ドラマシティ

【公演期間】2017年4月29日(土)〜5月7日(日)
【前売開始】2017年3月12日(日)

  • 赤坂ACTシアター

【公演期間】2017年5月13日(土)〜5月21日(日)
【前売開始】2017年4月9日(日)

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